女性教員の銃乱射

昨日、アラバマ大学ハンツビル校で生物学部に所属する女性教員が会議の最中に発砲し、教員ら6人が死傷する事件がありました。写真は事件当日の同大学ホームページに掲載された緊急通知です。女性教員が終身在職(テニュアシステム)審査の結果、不合格だったため会議で発砲したとのことでした。テニュアシステムは日本でいう助教から准教授に昇格するための審査制度で合格すれば終身雇用が認められますが、拒否されると大学を去らなければなりません。そのためこちらの助教は論文を量産し業績をつまなければなりません。実はつい先日、米国人の同僚と米国での大学教員の雇用制度について話をしたばかりでした。定年が無いかわりに高齢になっても常に良い論文を出し続けなければ評価されず、また外部資金を調達することも極めて重要で、それらが給料に直結し、最悪の場合解雇もあり得るのだそうです。大学に居続ける間は、「競争!競争!」だそうです。「晩年は母国でゆっくり暮らしたい」とぼやいていました。犯罪は到底許されるべきものではありませんが、こちらの大学は教員になるのも、教員として生き続けるためにも、日本の大学と比べ厳しいことはよくわかりました。