平和と戦争が共存する国

息子が通う補習校の授業は現地の中学校の校舎を借りて運営されています。授業参観の際に現地中学生たちによる戦争のイラストが多数貼ってあり、まじまじと見てみると、過去にアメリカと対戦した日本軍やドイツ軍に対する誹謗中傷が書かれています。「次はどっちだ?日本かドイツか?」、「戦争のために兵士が必要です」、というコメントや日本の兵士がアメリカ軍によって殺されている様子が描かれています。写真はドイツと日本を混同している絵ですが、絵を描いた中学生にとっては日本もドイツも当時のアメリカの敵であったことに間違いありません。実はこれらの絵は当時のアメリカ政府によるプロパガンダについての授業で描いた絵だそうです。戦争での士気高揚のための一方的で歪曲された宣伝がいかに不幸で悲惨な戦争を招くかを勉強している一方で、おもちゃ屋に行っても戦車や戦闘機のコーナーが必ずありますし、殺戮のビデオゲームが多いこと、ショッピングモールや動物園の中に軍への入隊ショップがあることに矛盾を感じます。地震の規模を表現するために広島/長崎に落とした原爆の何倍という単位の表現の仕方には毎回腹が立ちます。Love & Peaceを掲げる一方で、軍事産業で国が成り立っている矛盾がそこにはあります。