モデリングの基本

この写真は、私の息子が通う中学校の教室に掲げてあったモデリングの図です。この図の他、FISH-BONE DIAGRAMなどの図も貼ってあります。驚いたのは、こんなに若い時から論理的に物事を考える、かつ様々な人種間で意思の疎通を図る教育がなされていることです。私が修士の学生時代に学んだIDEFは、アメリカ空軍の戦闘機製造の際に異なる部門間の技師が意思の疎通を図るために開発されたコミュニケーション技法ですが、アメリカに来てからこの技法の存在意義が本当によくわかります。なぜなら、アメリカは移民の国ですから多人種多国籍の人達が生活しています。それぞれ個人の考え方や表現の仕方が全く異なるために、明文化されたコミュニケーション技法が必須なのです。IDEFを学んでいた当初は、なぜこんな設計図が重宝されるのか?、なぜ意思の疎通ができないのか?、その必要性、重要性を完全に認識していませんでした。仕方のないことですが、私は島国日本で育ち周囲にそれほど外国人はおりませんでしたし、外国人と大きなプロジェクトをしたことはこれまで無かったからです。アメリカで生活しているお陰で、過去の私の研究対象が実体験から今一度深く理解できたことは幸せなことです。